アパートの遺品整理で気をつけるべきことは?片付け事例や費用相場をご紹介
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遺品整理をするときに、その物件が戸建てなのかアパートやマンションのような集合住宅なのか、また自己所有の物件なのか賃貸物件なのかによって注意すべきことが異なってきます。
今回は集合住宅(アパート)の遺品整理をするときのポイントを貸主側(大家さん)と借主側からの両目線で考えていきたいと思います。
アパートやマンションなどの賃貸物件の遺品整理は誰がするのか?
年々増え続ける高齢単身者世帯
賃貸物件で同居人がいる場合、基本的には同居人が遺品整理を行うことになるかと思いますが、問題なのは一人暮らしでお亡くなりになる、いわゆる孤独死の場合です。
現在日本には500万世帯以上の単身高齢者世帯があります。
参考:https://www.stat.go.jp/info/today/111.htm(総務省統計局)
親族の方が近くに住んでいたり、こまめに連絡を取り合っていれば良いのですが、身内と疎遠になっていたり、足腰が悪くなり外出ができず社会との接点も少なくなっていたりすると、孤独死の危険の可能性は高まります。
孤独死の場合の遺品整理は誰がするのか?
もし賃貸物件で孤独死が発生した場合、誰がその遺品整理をするのかというと、賃貸契約の内容にもよりますが、一般的なのは連帯保証人(保証会社)、相続人、賃貸物件所有者(大家さん)、もしくは管理会社がすることになります。
生活保護を受けていた場合
故人が生活保護を受けていた場合は、行政が遺品整理の対応をすることもあり、フリーアールも自治体の代理として生活保護の方の賃貸物件の遺品整理を行うこともあります。
賃貸物件の遺品整理をする場合の流れ
アパートやマンションなどの賃貸物件の遺品整理を自分で行う場合と、遺品整理業者に頼む場合の手順や、メリットデメリットをご紹介します。
自分で遺品整理をする場合
自分で遺品整理をする手順1 報告
アパートやマンションの場合、戸建ての遺品整理と異なるのは自己所有物件でも賃貸物件でも、管理組合や管理会社、大家さんに説明する必要があるという点です。
集合住宅の場合は他の入居者への配慮や、今後その部屋をどうしていくのかを知らせていく必要があります。
養生が必要な場合も
引越しのように大きなものの搬出がある時は、エレベーター利用の観点から作業日時をあらかじめ伝えたり、共用部の養生をしないといけないこともありますので注意が必要です。
自分で遺品整理をする手順2 貴重品や重要書類の捜索
周りへの連絡などが終わってから、室内への片付けに入りますが、まずは貴重品や重要な書類などを探します。
寝室や書斎、リビングなど貴重品や重要な書類などはまとまって置いてあることが多いです。
それと同時に思い出の品や写真などもあれば、お部屋の片付けをしながら取り分けていきます。
自分で遺品整理をする手順3 思い出の品の選別
写真やアルバムはまずはざっくり仕分けをしたのち、後で丁寧に選別することをお勧めいたします。
自分で遺品整理をする手順4 処分
一通り必要なもの、大事なものが見つかりましたら、あとは各自治体のゴミの分別、捨て方に従って処分をしていきます。
自分で遺品整理をすれば、費用負担を安く済ませることができたり、自分のペースで作業や心の整理もすることができます。
ただし広いお部屋で物が多い物件の場合は、一度に捨てられるゴミの量も限りがあるので、全ての処分を自分で済ませるにはかなりの期間がかかります。
遺品整理業者に依頼をする場合は?
遺品整理業者に作業を依頼する1番のメリットは、時間、労力の削減です。
解約日までに片付けなくてはいけないという時間的リミットがあったり、自分で作業をするのは大変、手伝ってくれる人がいない、作業する時間が取れないなど労力の確保が難しい場合も業者に依頼することを検討してみてください。
遺品整理業者の選び方
遺品整理の業者に作業の依頼をする場合、まずは複数の業者から見積を取ることをおすすめします。インターネットで「遺品整理 お住まいのエリア」で入力すれば、複数の業者がページに表示されます。
優良業者を選ぶコツ
複数社選ぶときのポイントの一つは、地元で長く営業をしている業者を見積の中の1社に入れることです。
地域で長く営業しているということは優良業者の一つの目安になります。
また、行政の広告(市役所のモニター広告や広報誌など)は審査がありますので、そういった広告に表示されている業者は、一定の基準をクリアしているという点で、業者を選ぶポイントにしても良いかと思います。
お客様のご要望ご希望に応えられる業者かどうか確認する。
重要な書類や貴重品、または思い出の品を探して欲しい。
買ったばかりで綺麗なものなので買取して欲しい。片付けした後のお部屋をきれいにクリーニングもして欲しい。
お客様の要望は様々です。
遺品整理が終わった後に何も必要なものが返ってこず、買取もしてもらえず、大きなものは撤去されたが埃まみれの部屋のまま業者が帰って行ってしまった。
そんなクレームや口コミをよく聞いたり見かけたりします。
遺品整理はやり直しがきかない、とても大切な作業です。
要望に沿った作業をしてくれるかどうか。こちらも業者選びの重要なポイントの一つです。
口コミで評判を見て業者を選ぶ。
遺品整理業者の口コミはGoogleや各種ポータルサイトなどに掲載されていることが多いです。
ひとつのサイトからだけでなく、口コミは事前に複数のサイトから集めて参考にするようにします。
遺品整理はとても時間と労力のかかる大変な作業です。 できれば自分でしたいが、業者を利用するという人は少なくありません。
遺品整理業者はとてもプライベートなところに踏み込んで作業をすることになりますので、費用はもちろん、信頼できる、安心できる業者の選定は必須です。
アパートの遺品整理で気をつけるべきことは?
前述したように、アパートは複数の世帯が同じ建物で生活をしているので、他の住人の方への配慮は欠かせません。
早朝や深夜に片付けをすると騒音のクレームがでたり、共用部に荷物を置いたりすると通行の妨げになったりします。
契約内容を確認する
賃貸物件としてアパートを借りていた場合、賃貸契約に基づき手続きを進めていく必要があります。
退去日から逆算をし、遺品整理を完了させる日を決める。
賃貸物件のアパートの遺品整理をする場合、家賃の請求が発生する為、期限を決め、そこに向かってスケジュールを組むことが必要です。
備え付けの物の確認をする。
賃貸物件の場合、最初から部屋についていた設備や家具家電がある場合があります。
賃貸契約書を確認し、元々あった物なのか、契約者が後で購入したものなのか調べておく必要があります。
備え付けの設備でよくあるもの
あらかじめ物件についている設備で多いものはエアコン、次に照明です。
どちらもリモコンがある場合が多いので、本体ばかりに気を取られていると、うっかりリモコンを廃棄してしまった、ということもありますのでご注意ください。
逆に古い物件や団地の場合、風呂釜や給湯器などあらかじめ付属している設備かと思いきや契約者の方が自分でつけたものだったといこともありますので、まずは契約書の確認が必要です。
孤独死の場合
独居老人の世帯数が増加している中、孤独死の数も年々増加の一途をたどっています。
死後数日経過し、ご遺体の腐食が進んでしまった場合は特殊清掃が必要になります。
血液や体液は一般的な洗剤では落とすことが難しく、手順や使用する薬剤を間違えるとかえって汚れが目立ったり、匂いが落ちなくなることもあります。
お部屋が体液や汚物、ウジ虫などにより臭いや汚れが強く付着し、一般の方は部屋の中に入ることも難しいような状態になっていることがあり、季節にもよりますが気温が高いとご遺体の腐食が進みやすいです。
そういった場合は、特殊清掃の専門家に依頼をした方が、プロの手によるクリーニングと脱臭を行うことで、適切な清掃による原状回復をすることができ、大家さんや管理会社とのトラブルの回避につながります。
特殊清掃の必要がない場合も
遺品整理をするお部屋が孤独死をされていた場合、必ずしも特殊清掃をしなくてはいけない、というわけではありません。
特殊清掃が必要な場合は、孤独死されて時間が経ってから発見された場合です。
逆に孤独死されているお部屋でも早期発見ができて、お部屋に匂いや汚れがない場合は一般的な遺品整理をするだけで大丈夫なケースが多いです。
ただこちらも念のため大家さんや管理会社に一度ご相談の上、特殊清掃業者の選定をすることをお勧めいたします。
特殊清掃の費用の相場は?
特殊清掃はまだ歴史の浅いビジネスで費用の相場がはっきりと確立していません。
間取りや広さ、お部屋の状態や作業日数、作業人数など複合的な要素によって見積もりは算出されますが、よく一般的なハウスクリーニングの3-5倍はすると言われています。
クリーニングや消臭だけで済むのか、壁紙や床を剥がすなどの工事が必要になるのかによっても大幅に見積もりは変わってきます。
見積もりは複数社に現地を直接見てもらうようにしましょう。
参考サイト:https://m-ihinseiri.jp/article-service/cleanup/(みんなの遺品整理)
身寄りがない人の遺産相続はどうなるの?
相続人不存在の場合には、生前に遺言で財産をもらうと指定されている人、亡くなった人と特別な縁故があった特別縁故者が財産をもらうことになります。
分与しきれなかった財産がある場合や、そのような人がいない場合には、遺産は国のものとなり国庫に帰属するよう、処理されます。
参考サイト:https://www.zeirisi.co.jp/souzoku-tetuduki/nonexistence-of-heir/(相続税申告相談プラザ)
アパートの遺品整理。料金相場は?
それでは最終的にアパートの遺品整理をするといくらくらい費用がかかるのか?
それはお部屋の荷物の物量や状態、搬出経路などの作業状況、お客様のご要望、特殊清掃の有無などによって見積もりは算出されます。
間取り別 片付け費用の目安 料金表
間取り | 立米数(引き取る荷物の体積) | 料金 | |
1K,2K〜 | 5m3~10m3 | 40,000円~120,000円 | |
1LDK,1DK,2DK〜 | 10m3~15m3 | 100,000円~220,000円 | |
2LDK,3DK〜 | 15m3~20m3 | 160,000円~280,000円 | |
3LDK,4DK〜 | 20m3~25m3 | 220,000円~340,000円 | |
25m3~30m3 | 280,000円~400,000円 | ||
4LDK,5DK〜 | 30m3~35m3 | 340,000円~460,000円 | |
5LDK〜 | 35m3~40m3~ | 400,000円~520,000円〜 |
※フリーアールがこれまで行ったお片付け事例を元に作成しています。
※料金はあくまで目安です。全ての事案が当てはまるわけではありません。
※間取りは一般的なご家庭にある品物を想定した目安となります。
実際にはお引き取りをするお荷物の量(立米)と、内容(買取品の有無等)で決まります。
アパートの遺品整理事例
ここからは、フリーアールが過去に行った遺品整理、お片付けの間取り別の事例をご紹介します。
先に述べたように、遺品整理やお片付けは、間取りだけでは料金は決まりません。
実際に作業をした作業内容や、人件費、作業時間、使用したトラック、見積書のサンプルのなどを、ケース別に細かく記載していますので、ぜひ事例を見て参考にしていただければ幸いです。
おわりに
以上、アパートの遺品整理についてのご紹介でした。
ほとんどの方が遺品整理は自分たちでやりたいと考えています。
やむを得ず業者に依頼されている、というご遺族お気持ちに配慮し、できる限りお客様に寄り添ったご提案、作業ができる業者の選別は重要です。
フリーアールでは、「もの」と「心」の2つの整理につながるよう、お客様の御意向に沿ったご提案をいたします。
遺品整理や生前整理、家じまいなどご検討されている方は、無料相談可能ですので、是非お気軽にお問合せください。
この記事を書いたのは
株式会社フリーアール 遺品整理士協会・JRRC所属。2011年の設立以来、神奈川県 藤沢市を中心に遺品整理や生前整理/不用品買取/お片付けを行い |
\お急ぎの方はお電話にてご相談ください!/
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