遺品整理中にタンス預金を発見したらどうする?相続手続きや注意点を専門家が解説
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日々遺品整理やお家のお片付けをしているフリーアールは、頻繁にタンス預金を発見します。
正確に回数を計測してはいませんが、数百万円のタンス預金を発見しご返却するケースも多くあります。
こちらの記事では、もしタンス預金を発見したら、どのようにすれば良いか?
手続きの方法や、注意点などもご紹介していきます。
タンス預金の総額は「105兆円以上」
“家計の金融資産のうち、いわゆる「タンス預金」といわれる「現金」は105兆円と、こちらも年度末としては過去最高だった。”
引用:FNNプライムオンライン
コロナ渦による支出の減少などにより、家計の貯蓄は年々増えていると言われています。
日銀の“資金循環統計”によると、2022年3月末時点の家計に金融資産における現金・預金残高は、なんと1000兆円以上。
その中でも現金、いわゆるタンス預金も105兆円を超えるのです。
うちはお金なんてないから大丈夫。
と仰る方は多いですが、タンス預金をしている家庭は意外と多く、これから片付けを行う家や空き家も例外ではありません。
もし遺品整理でタンス預金を発見したら
タンス預金やへそくりも相続財産となります。
もし故人が遺した現金を発見したら、必要な手続きを行い、相続人できちんと分配をします。
タンス預金の捜索は遺産分割協議を終わらせる前に発見するのが◎
通常、遺品整理を行うタイミングは、形見分け、遺産分割協議が終わったタイミングで行なうのが望ましいのですが、 もし遺産目録の作成 協議後に現金を発見した場合、再協議・場合によっては税務署への申告をしなければなりません。
余計な手続きをしない為にも、できれば最初のうちに自力で全て発見したいものです。
※画像はイメージです
タンス預金の捜索。ここを探してみて
先にご紹介したように、後から出てくると手続きが増えてくることもある現金、タンス預金。
相続人の方が先に見つけられるよう、現金がよく見つかる場所をまとめてみました。(フリーアールの過去実績に基づく)
遺品整理で現金がよく見つかる場所
- 押し入れ(押し入れシートの下)
- キッチン収納(カラトリー収納の下、ウォールポケットの中)
- 布団、カーペットの下
- お仏壇の引き出し
- 机の上にそのまま
中にはこんな隠し場所も・・!
- 冷蔵庫の中
冷蔵庫の中はレアケースですが、キッチン周りはタンス預金やへそくりの隠し場所として非常に多いです。よく確認しないまま処分をしてしまうことも多いので注意が必要です。
そして意外と、机の上にそのまま置いていることもよくあります。
※画像はイメージです
押入れの中も現金の隠し場所として非常に多く
防虫シートや新聞紙などの下に忍ばせていることが多いです。
後からタンス預金などの遺産を発見した時の手続き
あんなに探しても見つからなかったのに、手続きが一通り完了し、一番最後に片付け業者が入ると、意外な場所から多額の現金が出てくる。ということもあります。
それではもし後から現金などの遺産が見つかった場合にどのような手続きを行えば良いのでしょうか?
遺産相続の申告はいつまでにどうやってやる?
“相続人は、相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人が死亡した日)の翌日から10ヶ月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署に申告、納税する必要があります。”
引用:国税庁
所轄税務署とは、故人の死亡時の住所地を管轄する税務署です。
相続税とは?
相続税とは、故人の財産を相続する際にかかる国税です。
遺産を受け継いだ法定相続人、受遺者の方が対象となります。
相続財産(受け継いだ遺産)が基礎控除額より多い場合、税務署に申告し、納税しなければなりません。
墓地や仏具などの祭祀財産、生命保険金・死亡退職金の一部など、相続税のかからない財産もあります。
相続税の基礎控除額
相続税の基礎控除額は、次の計算式で算出します。
税務署への申告が必要な場合
相続財産の総額から基礎控除額を引いた課税価格が上回った場合、管轄の税務署へ申告する必要があります。
税務署への申告が不要な場合
相続財産の総額から基礎控除額を引いた額が0円以下の場合、相続税はかかりません。税務署への申告も不要です。
既に納税が済んでいる場合
既に納税が済んでいる場合、修正申告が必要となります。
もし手続きを行わず、意図的に隠したと判断され過少申告を認められた場合、追加で課税される可能性があります。
申告はきちんとしたほうが良い?
タンス預金は銀行預金と違って記録に残っているわけではないし、申告しなくても問題ないのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが税務署の調査が入る可能性は必ずあります。
現金を見つけた際はきちんと申告するのが良いでしょう。
もし税金の納付がすぐに難しい場合は、延納制度や物納制度もあります。(条件があります)
タンス預金や遺産の捜索は、業者に丸投げするのもあり
例えば相続した家が遠方であったり、忙しくて時間が取れない場合や、いわゆるゴミ屋敷状態だった時など、捜索が困難な場合、業者に探してもらうのも手です。
遺品整理業者に依頼をすると、通常の片付け作業の他に、遺言書や 貴重品の捜索を行うことができます。
業者に現金や貴重品を捜索してもらう時の注意点
非常に悲しい事ですが、本来お返しするべき貴重品や現金を業者がいわゆる「ネコババ」をするという着服トラブルや事件も多く報道されています。
業者に入ってもらう場合は、現金がある可能性を伝えたり、業者と一緒に仕分けができると安心です。
フリーアールは現金や貴重品のご返却を書面にてお約束しています。 万が一、多額の遺産を発見した場合、相続手続きに関するFPのアドバイスもありますので安心です
遺品整理でタンス預金を発見した事例
ここでは実際に現金を発見した事例をご紹介します。
空き家の押し入れから数百万円
ご依頼主様は遠方に住まわれており、今は空き家となっているご実家の片付けをご依頼いただきました。 作業中、押し入れの中から封筒に入った現金を発見し、後日対面にてお返ししました。
お聞きしたところ、申告を済ませたのは数年前とのことでしたので、修正申告などのお話しもさせていただきました。
ゴミ屋敷の事例 (各箇所で発見した現金をまとめてご返却した事例)
こちらはいわゆる”ゴミ屋敷”状態のお家の片付けを行い、各箇所から出てきた現金をお返ししたケースです。
整理整頓があまり行き届いていないお部屋の場合、服のポケットやカバンの中、引き出し、テーブルの上など、現金は至る所から出てくるパターンが多いです。
おわりに
以上、もしタンス預金を発見したら、手続きや注意点についての解説でした。
フリーアールは遺品整理士、FPがトータルでアドバイスします。ご遺族に寄り添った対応ができますので、安心してご依頼いただけます。
遺品整理や、一軒家のお片付け、相続などに関するご相談は、フリーアールにおまかせください。
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